agentive とは 「動作主の」とか「動作主にかんする」ということですが、この場合の動作とはその行為を成す上で意志があるということです。その意思を持って行為を成す主体としての主語を動作主格といいます。
格とは、英語でCaseといいます。新英文法総覧によれば、格とは「Noun(あるいはPronoun)が同一のSentenceの中で他の語に対する文法的関係、またはその関係を示す Noun(あるいはPronoun)の形体の変化をいう。」
つまり、格とは「関係」であると述べているわけです。その関係はある文の中でのある語の他の語に対する関係です。
関係について比ゆ的にいうと、父親とか母親というのも関係を意味していますよね。たとえば、彼が父親であることは、彼の息子か娘が存在していることを前提にして、それらとの関係を示しています。
文法でいう格は文中でのある語の他の語に対する関係を意味しています。ある語が主格であることは、文中におけるほかの語に対する関係を示しています。
名詞および代名詞が、同じ文中のほかの語句に対する文法的関係を格という。(高校の英文法参考書より)
She is doing her hair.(彼女は髪を直している) という文があるとすると、「髪を直す」という動作は この動作の主体である彼女、つまりこの文の主語ですが、その彼女の意志(volition)によって行われていることです。 こういう She に関する主格の種類を動作主格と呼ぶ場合があります。
He heard the noise. はどうでしょうか。この場合は、non-volitional だといいました。non-volitional の場合は、主格は 動詞の結果を受ける側になるので、受容格(recipient)と呼ぶ場合があります。
「音楽を聴く」は、意志を持ってそういう動作を行うということでした。この場合の格の種類を動作主格といいます。それにたいして、「騒音が聞える」の場合は、主語である主体に聞こうとする意志がないわけです。音の方がむこうからやってきて耳に到達する、というイメージですね。その場合の格を受容格という場合があります。
Even this metric age, it was still the thousand-foot2 telescope, not the three-hundred-meter one.(2010 Space Odyssey Two by A.C.Clarke, p3)
この文を読んでふと思ったのは、アメリカのペーパーバックスでは、距離を表わすのにいまだにフィートやマイルが使われているものが多いですね。 A.C.Clarke自身は、Even this metric ageと書いているところから、現在がメートル法の時代であると認識しているはずなんですけどね。ですが、この作品でも、文中では相変わらず feetや milesが使われています。
まあ、国際社会はアメリカにメートル法を国内で普及させよとなんでも言ってきているんですが、中々あらたまらないね。おかけで、メートルへの換算を時々電卓でやらなければならないです。